展示会出展とリーフレットと自社サイト

流れ図(フローチャート)を書く話

この作業を広報ディレクション作業といいます。
少なくとも展示会出展前には下図のような誘導フローチャートを想定しておくことをおすすめ。とても簡単なチャートでも、何を持っていき、どのような展示をし、どうやって伝えるかを把握できます。
さらに展示会後、受け口をどのレベル(チャット・メール・電話など)に置いてどれだけの種類を用意しておけば良いかも把握でき、全体の予算も予測しやすいため、効果測定考察でも分析を出しやすくなります。

肝心なのは、イベントが終わってからのコンタクト手段の確保です!

フロー図の例

この作業をどれだけ細密にするかで、以降のデーター収集と分析に大きく関わってきます。

ブースの設計と大判プリントでコスト削減

展示会に出るときなどは、ブースの設計をしておいたほうが良いです。先のフローチャートとも大いに連携。挿入した図はイラストACの「ブース」で検索したもので、イラストレータEPS形式でダウンロードすれば、Adobeのイラストレータはもとより、AffinityDesignerなどでも編集が可能。ブースの大きさに合わせて実際に組み合わせてみるとイメージが掴みやすく、持っていくもの、リースするもののチェックに役立ちます。

ここでさらに役立つのが「大判プリント」。ロール紙を使って出力する長尺印刷はブースの幅ギリギリまで1枚で済んでしまうすぐれものです。また規格用紙を使って継ぎ接ぎするよりもコストはかかりませんし、設置・撤収時間の短縮にもなります。

箱の周りに大判プリント

上図のように、箱に巻いてしまうことも可能で、同じ考え方で長テーブルをぐるりと回す方法や、ブースが小さい場合前面と側面を囲むように貼り付けてしまうなど、長尺印刷は使い勝手が良いこととブース全体が統一されたイメージになるため、目に止まりやすくなります。

大判プリントと貼りパネ加工例

上図のように、大判印刷と貼りパネを組み合わせ、カット加工するだけで小さなブースであっても存在感が出てきます。
スペースを一つの看板として捉えることが重要で、ターゲットとなる人の目にとまるような工夫があることで出展の意味も意義も大きく変わります。

大判印刷は長野県松本市にある「ウィンバード」さんが、長年EPSONのMAXARTシリーズ(現行SureColor)の開発を手伝ってきたこともあり、技術面でも価格面でもおすすめです。(全国発送可能です)

デジタルサイネージモニターの効果的な映像

展示会出展をするとデジタルサイネージモニターが目立ちます。大きなブースはサイネージ映像をうまくコンビネーションさせているところもありますが、多くは自社製品をパワーポイントスライドショーのように流しているだけというところが目立ちます。

デジタルサイネージの大きな特徴は「映像が動くこと」ではなく、「輝度・色彩が常に変化できること」+「音が出せる」こと。

つまり人の目を「キャッチ(ハック)」するための道具であって、一方的に説明するための無人営業装置ではないのです。
そのため一番外側に置かれるサイネージモニターは、製品プロモーション映像ではなく、キャッチしたい人の目に止まるようなキービジュアル(輝度と彩度)を常に変化させながら流し続けられるモーショングラフィックスでなければ意味がありません。(過去の経験からもこれは言い切れます)

展示会会場を歩く人の速さを観察すればその理由はわかります。
またその場で話をしたくない人も多く居るわけなので、グラフィックスでキャッチ、持ち帰れるリーフレットなどを配置できるラックがセットされているサイネージモニターはとても効果的。このあたりの考え方もフローチャートと深く関連しています。

キャッチーなモーショングラフィックスの例。↓

製品ロゴと権利の話

唐突ですが、ここで権利の話をはさみます。
よくロゴを作って欲しいというご依頼はいただくのですが、見積もりでびっくりされる方も多いので少し説明をします。ちなみに、ロゴデザインに関しては最低でも50万円〜を頭に入れてください。それ以下でも制作は可能でしょうが、後のリスクを考えていない方がほとんどです。

製品名に関しては「商標登録」をされる方も多いため、自社で製品名を決めて登録だけ特許事務所などに依頼するパターンも多く聞きます。ところがいざ製品ロゴとなると「意匠登録」という存在を忘れている方が多く、商標登録ができているから問題ないとおもわれているようです。

ロゴをデザインする立場としても、意匠登録情報をすべて把握しているわけではなく、単純化図形というのはバリエーションもさほど多くないため、意図的ではなく偶発的に似たデザインに寄ってしまうこともしばしば。

ランサーズなどで安価に依頼した場合、この「意図的かそうでないか」の判断はつきませんし、そもそも意匠登録情報を依頼価格内でデザイナーが調べることは不可能。その結果、似た感じのロゴが存在することすら知らないでリリースした後、問題発覚というパターンは珍しいことではありません。

このためラフをつくっては調査し、調整しながら最終的に特許事務所に依頼をし、問題がないかを確認した後に意匠登録をする工程を踏まなければ、製品販売の差し止めに加え、自社のイメージに傷がつく可能性があります。

展示会でお披露目をする場合、こうした問題は再チェックしておくことをおすすめすると同時に、ロゴデザインは調査を専門に行ってくれる機関とのやり取りにも費用がかかっているためです。

自社サイトとGoogle Analytics

Google Analytics、略して「GA」と業界(どこの?)では言われるアクセス解析サービスのこと。多くの人はセットはしたもののどうやって使うのかわからなくて、ホーム画面のユーザー数やセッション数を見て一喜一憂していませんか?

サイト誘導を施していなければ、だいたいこの位の数字

ガッツリGAを使っている方は置いておき、なんとなく入れているけどどうやって使うかわからないという方向けの説明です。ちなみにフローチャートから展示会出展、サイネージに至るまで一連流れに含まれます。

Google Analyticsでわかること

GAコードが仕込まれているページへアクセスした記録を参照することが可能。また細かくいろいろセットできるのですが、初期状態でも以下のことを閲覧することが可能です。

  • 日時
  • 端末(スマホかタブレットかPC)
  • ブラウザの種類
  • アクセスした場所(位置情報を使うことができれば正確)
  • どこを見て該当ページにアクセスしたか
  • 該当ページから他のページへ移動したか、サイトから離脱したか。
  • どのくらいの時間該当ページを閲覧していたか

もっと細かく見ることもできるのですが、まずはこのくらいを把握します。そして大切なのは、展示会イベントの前後でどのような変化が起きているかと、想定通りのページへアクセスし、期待通りにページをリンクしているか、それとも離脱しているかを知ることです。このとき注目して見る大切なことは「数ではなく行動」です。

「行動」を見て「考える」

GAの「行動」セクションは大切

たとえアクセスが1人だけでもその行動は見逃せません。ただし、サイトを作った本人ではないという前提付きですが。

「行動」→「行動フロー」を見ます。
左端の「参照元」なっている部分が、自社サイトへ入ってくる前にいた場所を示します。この部分が「キャンペーン」などになっている場合はプルダウンメニューを開き「参照元」に切り替えます。

右に深いほどページをたどっている事がわかります。
まずは一番左端を見ます。ここが「direct」になっているのは、直接URIを打ち込んだか、QRコードなどでアクセスしてきた人たちです。

つまり、配布リーフレットごとにアクセス先を変更しておけばここを起点にどのリーフレットからアクセスしたのかわかります。
次に繋がりを見ながら右に進んでいきます。赤く表示されているのは離脱=そのページを閉じた人です。ここでは、なぜ閉じてしまったのかを考えるようにします。次に先に進んだ人を追いかけます。目的のページがその次のページであったなら、目標達成です!
そのページまで行った人はどこかでアクションをかけてくる可能性が高いため、ここで初めて人数を確認します。(次のコンタクトを考えるため)
その他、他のページへ巡回する人がいた場合、その軌跡をよく見てもらい、迷っていないか、読み込み直しをしていないかなど観察します。
(同じページ名が続いたり、行ったり来たりしている場合は迷っています)

こうして「行動」のページを見て、フローチャートで考えたとおりにアクセスが集まり、想定ゴールまでたどり着いているかを検証し、目標に達していない場合、問題点を探って改良していきます。

改良する部分は自社サイトのページなのか、リーフレットなのか、名刺なのか、その他原因なのを分類していくと考えやすいのです。

数字に惑わされない

GAに表示される数字が極端に少ないと、ウェブサイトは結局役に立っていないと考えてしまう方もいるようですが、大切なのは1人でもアクセスしてくれた方なのです。100人アクセスしても契約にまで結びつかなければその数字に意味はありません。ただ100人の人が「見ただけ」で終わります。
たとえ1人の方しか見ていなくても、契約につながった場合はたいへん大きな意味を持ちます。GAは「誰が見ているかまでは判断がつかない」ため、たまたま閲覧している1人が決済権を持った人だった場合と考えると、数字の大小は問題にならないでしょう。

GAに関しては、少なくともこのくらいまでの運用ができるようになれば、あとはもっと便利な機能が用意されていますし、Googleの営業担当者からもアドバイスをもらいながら少しずつ使い方を高度にしていくと良いと思います。

いきなり全部の機能を使おうとすると失敗しますので、何事も急いては事を仕損じる意識で取り組みましょう。

GAのタグに関する資料本

SNSと自社サイト

イツノクラfbページ

SNSには多くの種類が存在します。またSNSのように見えてそうではないサービスも存在します。(Twitterなど)
それぞれの特性に合わせて双方向、一方通行、一対一といったサービスを組み合わせ、フローチャートに落とし込むことが必要です。

自社サイトはあくまで「サブ」だという認識

PCからスマホへ主体が移った現代では、Google検索から自社サイトへ移動し、メニューから項目を探してアクセスするという行動はめったにありません。先のGA「行動」を見てもらっても明らかです。現代の主流はSNSなどのタイムラインにあり、そこからダイレクトに記事ページへ来る行動が目立ちます。リーフレットからQRコードなどを使ってアクセスする行動も同様です。このため、最低でも自社fbページくらいは用意しておき、更新記事情報などはこちらをメインに考え、自社サイトはサブ的な位置づけであると認識しましょう。

囲い込むことのリスクの話

会員制のサイトを作りたいという相談をいただくこともあります。しかし個人情報に関する取扱がデリケートになっているため、自社サイト内に個人情報ともなるメールアドレスやパスワードを保存するのはリスクが大きすぎます。いかに強固なセキュリティを設置しても、登録者側からの情報流出で正規ルートとしてログインされるなどすれば防ぎようがありません。

会員制にしたければ、その理由とそれに見合った情報の質、管理体制やセキュリティコストに加え、情報漏えい時の損失補填まで考慮に入れない限り、囲い込みたいだけの理由で会員制にすることは得策ではありません。

情報価値と拡散の話

情報とは受ける側がその価値を決定する権利を有しており、発信側は想定価値しか出すことはできません。たとえ出す側が100万円相当と言い張っても、受け取る側に興味がなければ0円以下です。
またその逆もしかり。発信側は重要ではないと思っていても、受け取る側では莫大な価値に変化していることも考えられるように、情報は常に相対的な価値観を持ってしまいます。

このことを常に考えて自社サイト運営をすると、効率的な情報拡散を設計することも可能です。

たとえばある開発をオープンベースにしつつ、展示会イベントで開発者を募集し、Slackで開発チャンネルを運営しながら、節目節目でレポートを出し、再び展示会イベントでそこまでの結果を展示する・・・というようなことを繰り返すことで情報が次第に拡散していく土壌を作ることが考えられます。こうした戦略もフローチャートとGAを組み合わせながら、長期的に取り組むことでイノベートが生まれたりもするのです。

個別セミナー・少人数セミナーのお話

文章だけではわかりにくい方向けに、個別セミナー・少人数セミナーを受け付けています。話す人は石川県白山市から出向きますので、交通費+20,000円/回をご用意ください。ただし、ここに書いてある内容を話すことがベースなのと、GAを運用されている場合はその場で見ながらアドバイスができる程度とお考えください。

この他、広報に関するプロデュース〜ディレクション、制作までご相談をお受けしています。LINE@イツノクラ公式サイトかfbメッセージ、フォームよりお気軽にご相談ください。(相談だけなら無料です)

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